放蕩娘日記

人生が辛い倫理オタクのブログ

幸せだった頃

クリバンキャットのオーバーサイズのTシャツをワンピースのように着た、まるまると太った父と一緒に柿の種を食べながら、「チキチキマシン猛レース」や「バビル二世」、「昭和ムーミン」を見ていた頃は

祖父からお金の工面の電話が鳴り続いても、借金取りがクリスマスに浜松市からわざわざ凸りに来ても、母のネグレクトが酷くて戦後なのに頭にシラミが湧いても、祖母の家に預けられても、小学校で休み時間に本を読んでいたという理由で消しゴムを投げられることがあっても

幸福であったな、と思う。

 

舌を噛んで痩せてから、私にも吐くことを強要するようになった父は、別人みたいだ。

 

あの時の優しかった父を、未だに探している。