放蕩娘日記

人生が辛い倫理オタクのブログ

邪神様

好きだった女はいつも行為中に電話を掛けてきた

浪人時代、下宿先で男に嬲られている彼女の声を 脳の裏に染み付くほど聞かされ続けた 彼女は私が彼女を好きであることを知っていてその好意そのものをおちょくっているのがわかっていたので 苦しかった

私のうちの数少ない善性を否定されているようで

結局お前も性欲に突き動かされてアタシのこと好きなんでしょ?とでも言わんばかりに 大袈裟に喘ぎながらモーニング娘。の話をする貴女のことを思い出している

 

「放蕩娘ちゃんはさぁ〜私のこと好きだって言っても私の中には出せないでしょ?ギャハハ!そういうとこ!」

 

この言葉の真意を未だに分からずにいる 分からないから、私は彼女と結ばれなかったのだと、それだけがわかっている

 

好きだった女は私のことを嫌いだったところが好きだった 彼女は絵がかけない人だった 彼女が本を書いた時私が絵を書いた それを彼女はとても嫌がっていた その本は200部売れたけれどほとんど私の絵目当ての顧客で それがまた彼女を曇らせていてよかった 

 

「アタシが一番じゃないと嫌なんだよね〜男と付き合ったことのある放蕩娘ちゃんはもう無価値って言うかぁ〜」

 

君が電話に出ない理由 わかってはいても 今夜もまた君に電話をかけてしまう私をどうか許さないでいて欲しい 愛に殉じられなかった私を君は罰したんだ だって君は「神様」だから…… 神様以外を求める信者は要らないんだよね 妬む神は旧約聖書にも出てきたのに、私は、ただただ自らの不勉強の故に今日も貴女に屈服しています……