放蕩娘日記

人生が辛い倫理オタクのブログ

後輩

ちぐちゃん(仮名)のことを考えている。

ちぐちゃんはインターネットで知り合った業種の違う商売女仲間の女の子である。私の先輩によく懐いていて、私のことを「先輩の後輩だから」という理由で少し一目置いてくれていた、謎の少女であった。

 

ちぐちゃんの「妹のことは絶対に(毒親から)守らないといけない」という使命感とか、自分の知性への自信とか、純粋にハロプロオタクなところとかが好きで、よくメッセージのやり取りをして励ましあっていた。あと過食嘔吐の仕方が昔の自分と同じで親近感を感じたので……。

 

ちぐちゃんが20歳になる頃、「ソープランドで処女を捨てようと思う」と言っていて、かなり止めたが彼女はそちらの道へ行ってしまった。今思えば、強姦されずに処女をどうこうする主導権が自分にあるのにそんなことに……という私の価値観の押し付けだったかもなと反省する案件だ。

でも、ちぐちゃんは根本的に自分のお客様すら嫌いである、という点から夜に向いていないと思ったので、勝手に心配していた。店客や流れてきたほかの女の子の客が嫌いでも、自分のお客様すら嫌いだったら毎日の出勤が辛いだろうな、と……。もちろんめちゃくちゃ可愛くておっぱいでかくて若いから、稼げはすると思うんだけど、彼女の精神が心配だった。老婆心ながら。

でも、レールから逸れてしまった人が稼ぐための手段に、夜しか残ってないことは私自身が分かっているので、後押しすることしかできなかった。

 

ちぐちゃんがインターネットから消えてひと月が経った。実家暮らしだと言っていたから、彼女の毒親(あまり他者の親に毒親とは言いたくないが…)に殺されてしまったかしらと、時々彼女の地元の事件で検索するくらいには心配している。平和に水揚げされただけかもしれないし、昼職で良いとこ決まって夜を後にしただけかもしれない。そうであってほしい。