三
三度目の正直って言葉が嘘だってことをあなたは人生をかけて証明してくれたので好きです。
あなたとお揃いのベッドを買いました。でも北海道の部屋より私の部屋は狭いので、部屋が寝具で埋まってしまって大変良くない。
私はあなたみたいに部屋を乾いたコンタクトでいっぱいにしないし、お風呂もピンクぬめりは無いです。キッチンは使っていないから綺麗だし、電子レンジの中にワンダーランドが広がっていることもないです。でもあなたは多分私のそういう所が嫌いだったんだなってもう分かってるんです。
あなたが私に言った「浪人してるってことは勉強が嫌いなんだってことだと思ってた、自分にも他人にも寛容な人だと思ってた」という台詞、未だにあの時の声のざらつきごと思い出します。
私は、私とあなたの努力することから逃避しながらも、なんやかんや全てを他者より上の水準でこなす所が好きでした。でも、私は鬱病になってから何もこなせてないです。何も成し遂げてない。だから、とてもつらいよ、君とずっと肩を並べていたかったのにな。