just be friends
「巡り逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲隠れにし 夜半の月かな」
示し合わせたわけでなく、二人が西と東で夜を明かした日の未明に、「眠れないね」とやり取りをしている時に私が送った歌が、上記の紫式部の和歌だった。送った後に、この歌は友情の和歌だ、と気が付き、恋の終わりを感じた。
人間の細胞が全て入れ替わるのに丁度6年かかるらしい。だから、君が好きだった私を構成していた物質は全てもうこの世にないし、私が好きだった君も同様であり、それが少し悲しかった。
いつかまた会えるかもしれないと思って、街の中で君を探し続けるのと、最後に会えたけどもう二度と会えないことを突きつけられるのと、どっちが幸福なのだろうか。
「かくとだに えやはいぶきのさしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを」
「天彦よ 雲のまがきに 言伝む 恋の蛍は 燃え果てぬべし」
「あなたは、山崎富栄になりたいんですか?」
「一緒に死んでくれない人って結局私の事好きでないのかな?と思うので……」
「ではいつか一緒に死にましょう」
その「いつか」が来ないことを知っても、自分の人生を生きていきます。
あの時、あなたの「別れて来い、君は僕が好きだ」という言葉を信じて、「死ぬ気で恋愛」できて、幸せでした。